目的ごとに土のブレンドを変更する
土のブレンドを変える場合は、
- 土の性質を知る
- 植える植物を調べる
- pH
- 肥料
- 土中水分量
- 水やり方法
- 栽培管理法
- 管理環境
- 必要な土の成分に対して、何が必要か検証する
- 土の変更をする(専用土を購入してくる)
土づくりの例
基本ブレンドする場合
- 基本のブレンドは、赤玉土に腐葉土を40%混ぜて元肥と苦土石灰をプラスしたもの。
- ブレンドの際は、できるだけ配合する用土の粒サイズを揃え、赤玉土などはふるいにかけて使用
水はけのよい土
- 水はけのよい土を好む植物には、赤玉土と腐葉土を等量混合する。
酸性の土
- ツツジなど酸性土を好む植物には、酸性の鹿沼土6に酸度未調整のピートモス4、または鹿沼土3、赤玉土3、酸度未調整のピートモス4を混ぜる。
用土の保管
- 多めにつくっておくといつでも使えて便利。
- ブレンドした土や使い残した土は、雨の当たらないところで保管する。
花壇の土
- 苗を植えたり、タネをまいた草花がきれいな花を咲かせるかは、土しだい
- 植物が地下から水や養分を吸い上げているので、鉢植えほどこまめに肥料分を調整できないので、最初にしっかりと排水力、保水力、肥料分に富んだ土づくりをすることが大事
- すでに花壇として草花を育てている場所は、降雨のたびに土が固まり、通気が悪くなって根が伸びにくくなる。
- 苗を植え替えるたびに堆肥などの有機物をすき込んで土を回復させる
- 雨や水やりなどで酸性に傾くことが多いので、pHを調べ、酸性にかたよっていたら、苦土石灰を混ぜ込んでおく。
野菜の土づくり
- 野菜をつくるうえで、良い土
- 水はけや通気性
- 保水性がよい
- 堆肥などの有機物を多く含む肥沃な土
- 土壌酸度が適正
- 病原菌や害虫が少ない
- 野菜をつくり続けると土も疲れてやせる
- 病害虫が発生しやすくなります。
- 年に1回は土づくりは大事
園芸用
- コンテナ(鉢)栽培用の土は、庭植え以上に通気性と排水性のよい土
- 土の量が限られるうえ、容器の中が蒸れやすく、毎日の水やりで団粒間の隙間が詰まりやすいため
- 一般的に、草花類は赤玉土6割に腐葉土4割の基本ブレンドを使います
- 大きく育つ植物や小さな草花があり、根の細かさや性質も異なるため、植物によって土の配合をかえ、さらにコンテナを置く場所にあわせたブレンドも必要になります。
- 袋を開けるとそのまま使える市販の培養土が便利
- ほとんどの植物に利用できる汎用タイプから、植物別の専用用土までいろいろあります。
観葉植物など室内で栽培する
- カビなどが発生しないよう、腐葉土の代わりに無菌のピートモスを使うと清潔
- 赤玉土小粒7、ピートモス(酸度調整済み)3の割合
ハンギングバスケットで栽培する
- 吊り下げて楽しむため、軽い土
- 赤玉土3、ピートモス3、パーライト2、バーミキュライトを2の割合。
寄せ植えで栽培する
- 植物が密に植わっているため蒸れやすい
- 基本ブレンド8割に軽石を2割混ぜ、できるだけ乾きやすい土
- 基本のブレンドで赤玉土小粒を使用したときは、軽石も小粒にして粒の大きさを揃える
ベランダ栽培の土
- 風通しがよく乾燥しやすい
- 基本用土(赤玉土小粒6+腐葉土4+元肥+苦土石灰)に水持ちのよいバーミキュライトを混ぜる。
- 基本用土8、バーミキュライト2。
樹木を植える
- 株をしっかり支えられるよう、赤玉土7に腐葉土3の少し重い土が一般的。
酸性を好む植物
- 酸性土を好むエリカは、鹿沼土、赤玉土、酸度未調整のピートモス、バーミキュライト、パーライトを等量ずつ配合するとよく育つ。
- 赤玉土と鹿沼土は粒の大きさを揃える。
市販のコンテナ用土の活用
- 基本用土と改良用土がバランスよく配合してある
- すぐ使えて便利なのが市販の培養土
- 草花から野菜までほとんどの植物に利用できる汎用タイプ
- 球根用や観葉植物、ハンギング用、タネまき用など植物や目的に応じて選べる専用タイプ
- 植物別の専用用土は、多種類の用土をブレンドする手間が省けるので便利
専用用土の例
バラ専用の土
- 「マイローズばらの培養土」は、バラをしっかり支えるために土の重量を保持
- くずれにくい焼成赤玉土、熟成馬ふん堆肥、腐葉土、鹿沼土などをバランスよく配合してバラの生育を助ける
- その他、腐植酸苦土、鉄欠乏を抑える鉄ポリフェノール、吸収や分解を促す有用微生物資材など、バラ栽培が初めての人にも使いやすい工夫がされた専用培養土。
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イチゴの土
- ピートモス、日向土、パーライト、鹿沼土、堆肥用資材などを配合した、簡単にイチゴがつくれる専用の培養土。
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ハンギングの土
- 木質堆肥、ピートモス、ココナッツファイバー、バーミキュライトを配合
- 軽量な原料で鉢物が軽く仕上がり、ピートモスと保水剤入りで水やりの手間が軽減できる。
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さし芽種まきの土
- バーミキュライト、パーライト、ピートモス、鹿沼土を配合し、粒子が細かいので、小さなタネも育てやすい清潔な土。
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花と球根の土
- 草花や球根栽培のために作られた専用の培養土。
- 通気性と排水性に富んでいる。
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シャコバサボテンの土
- 根腐れ防止剤が配合され、水はけがよくて保水力、保肥力にすぐれた培養土。
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市販の用土を使うときの確認事項
袋の品質表示をチェックする
- 適用植物名、容量、主な配合原料名、肥料配合の有無、製造・販売会社名、住所・電話番号などの表示を確認する
- 肥料が配合されていなければ元肥を、土壌酸度(pH)未調整なら石灰を施す必要がある。
- 土粒サイズが不均一で、みじんが多いものは水はけが悪く、根腐れの原因になるので避ける。
水もち・水はけを調整する
- 手軽に使える市販の培養土だが、標準仕様でつくられているので、必ずしも自分の環境に合った用土とは限らない。
- 特に水やりの頻度は人によって違うので、自分の水やり法に合う土になるようあらかじめ手を加えて、より育てやすい土にしましょう。
水やりの手間をはぶくため、土の水もちをよくしたい
- 保水性のあるバーミキュライトを1~2割培養土に加えて、その後植物を植え込むか、赤玉土など基本用土の割合を増やしてもよい。
つい水をやりすぎてしまうので、水はけをよくしたい
- 水のやりすぎや、風通しの悪い場所に置いてある鉢植えは、鉢土がなかなか乾かない。
- 通気性をよくしたいときは、標準的な培養土に、日向土か大粒のパーライトを1割程度加えたり、腐葉土やピートモスを多めに配合したりして水はけをよくする工夫を施す。
鉢底石を使うときは
- 水はけや通気性をよくし、根をまわりやすく(まんべんなく伸ばす)するためにコンテナの底に入れる粗目の用材を鉢底石(ゴロ石)という
- 水を含まない軽石やビー玉くらいに砕いた発泡スチロール片などが使われるが、崩れにくいことがポイント。
- 大鉢には発泡スチロール片を使うと軽量化がはかれる。
- 鉢底石をネットに入れて使うと、植え替えのとき石を拾い集める手間が省ける
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古い土を再利用したい
- 一度使った土は、毎日の水やりで団粒構造が崩れて排水性や通気性が悪くなる
- 病原菌や虫の卵が潜んでいたり、雑草のタネが混じっていたりする
- 植物にとっては好ましくありません。
- 古根を取り除き、消毒して新しい土と混ぜ合わせれば、古い土も再生させることができる
- コンテナ(鉢など)の古い土は捨てないで再利用しましょう。
- キクやスイートピー、ペチュニア、アスターなど連作を嫌う植物には使用しないほうがよい
- 古土に混ぜるだけで再利用できるリサイクル材も市販されています。
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以上、皆さんの役に立てばうれしいです。有難うございました。
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